「食後1時間は泳いではいけない」というのは、実はいいアドバイスなんです。 食後すぐにプールや海に飛び込むと、けいれんを起こしたり、溺れたりする危険性があるからです。 この仕組みを見てみましょう。
なぜこれが危険なのかを理解する鍵は、体は常にエネルギー需要を満たそうと働き、矛盾したニーズが問題を引き起こす可能性があることを知ることです。 運動すると、自動的または自律的な神経系の一部である交感神経系（脳幹、脊髄）が、心臓と血管への神経を刺激します。 この神経刺激は、血管（動脈と静脈）を収縮させます（vasoconstriction）。 この血管収縮は、それらの組織の血管の抵抗を増大させ、それらの組織への血流を減少させます。
広告
従って、もしあなたの体の大部分が血流をカットするメッセージを受け取り、筋肉が血流を高めるメッセージを受け取っているなら、あなたの内臓のいくつかに行くはずだった血液は代わりに筋肉に行くことになるのです。
しかし、これらの臓器の1つが、その仕事をするために血液を必要としたらどうでしょうか。 もしあなたがちょうど食事をしたところなら、胃の中の食べ物は消化されはじめます。 そのため、胃や腸に多くの血液が供給される必要があります。 筋肉を働かせる際の代謝副産物のように、胃の中に食べ物があると、神経系が胃や腸の血管を収縮させる命令を上書きしてしまうのです。 このとき、消化器官と筋肉がともに血流に対する要求を高め、増加した血液供給のために競争している状況になります。 すると、どちらのシステムも必要な血流を十分に得られず、組織がけいれんを起こし始めるのです。 これは、水中にいる場合、深刻な問題となり、溺れる危険性が高くなります。
これと関連するトピックについての詳しい情報は、次のページにあるリンク先を参照してください。