ケリオンとは
ケリオンは、真菌感染によって起こる膿瘍です。 多くの場合、頭皮（頭部白癬）に発生しますが、顔（顔面白癬）や上肢（体部白癬）など、真菌にさらされるあらゆる部位に発生することもあります。
ケリオンはどのような病気ですか？
ケリオンは、直径数センチの膿をもったしこりとしてあらわれます。 著しい炎症が特徴です。
所属リンパ節の腫大が起こることもあり、発熱や倦怠感など全身状態に異常をきたす人もいます。 その後、広範囲にかゆみを伴う湿疹様の発疹（皮膚糸状菌）が出ることもあります。
ケリオン
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ケリオンの原因は？
ケリオンは、皮膚糸状菌感染（白癬）に対する劇的な免疫反応によって起こります。
- Microsporum canis
- Trichophyton tonsurans
- Trichophyton verrucosum
- Trichophyton mentagrophytes
Trichophyton rubrum は一般的にはケリオンの原因とはみなされません。
ケリオンの診断は？
ケリオンの典型的な外見から疑われることがあります。 長波長紫外線を発するウッドランプを用いた検査では、ケリオンがMicrosporum canisに起因する場合は黄緑色の蛍光を示しますが、これが原因菌であっても、炎症が菌の存在を覆い隠すため陰性となることがよくあります
診断を確定するには、顕微鏡検査および真菌培養（真菌感染に関する臨床検査）のために患部から擦り傷や毛髪標本を採取することができます。
ケリオンは感染しますか？
はい、特に寝具やタオルを共有する場合、密接に接触していると、ケリオンによって他の世帯員に真菌感染することがあります。 櫛やヘアブラシは消毒するか廃棄して、感染や再感染を防ぐ必要があります。
ケリオンの治療法について
ケリオンは抗真菌剤の内服で治療します。 通常、最低でも6-8週間の治療コースが処方されます。
- テルビナフィン
- イトラコナゾール
- グリセオフルビン（ニュージーランドでは販売終了）
細菌感染がある場合は、抗生物質が必要になることもある。 ケトコナゾールやシクロピロックスを含む抗真菌シャンプーは、他の人への感染拡大のリスクを減らすのに役立ちます。
感染症の治療後は通常、髪は再び伸びますが、特に感染が長期にわたる場合、脱毛が永久的に続くこともあります。