播種性淋菌感染症:すべての粘膜部位の検査の重要性

HIV感染歴のある27歳男性が,3日間の発熱,寝汗,胸部・腹部・四肢の発疹の後に来院した(図1)。 左手首に腱鞘炎を認めたが,関節の腫脹や圧痛はなかった。 男性との避妊をしない性交渉があったとのことであるが,泌尿器系の症状はなかった. 抗レトロウイルス薬の服用を継続し,ウイルス量は検出不能であった. 播種性淋菌感染症が疑われた. 図1:

播種性淋菌感染症の27歳男性の胸部と腹部の多発性紅斑と隆起した皮膚病変. 四肢にも小水疱性,膿疱性の病変が散在していた。

尿を採取し,核酸増幅検査(NAAT)で淋菌は陰性であった。 直腸および咽頭のNAATの結果はいずれもNeisseria gonorrhea陽性であった。 患者は翌日退院し,セフトリアキソン(1g,毎日静脈内投与)の1週間コースを完了した.

1ヵ月後の経過観察では,症状は消失し,NAATによる治癒判定も陰性であった. 梅毒の血清検査の結果は陽性であったため,ベンザチンペニシリンGの筋肉内注射1回で治療を行った。

1970~80年代には,淋菌感染症の0.4~3%に播種性淋菌感染が合併した1,2。 2 古典的な症状は、皮膚炎、関節炎、腱鞘炎の三徴候である。 播種性淋菌感染症は、膿性単関節炎または小関節炎として現れることもあります。1 直腸淋菌感染症の50%と咽頭淋菌感染症の90%は、最初は無症状なので、診断を見落とすことがあります。 核酸増幅検査は、その高い感度(92%~97.2%)と特異性(96.1%~99.8%)により、推奨される診断検査です。

臨床画像は、特に興味深い、古典的、または劇的であることから選択されています。 明確で適切にラベル付けされた高解像度の画像の提出には、図のキャプションが必要である。 画像の教育的重要性について、最小限の参考文献を用いた簡潔な説明(300語以内)が必要である。 投稿前に患者の書面による掲載承諾を得ること

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