触角と触角器官
昆虫の触角には多くの感覚機能があり、触覚と匂いの受容器があると考えられています。 いくつかの種では、精巧な触腕やブラシ状の末端が発達していることから、聴覚にも役立っているとの説がある。 この指摘は、蚊の場合、特に雄の場合、触角の基部はスコロフォアと呼ばれる多数の感覚ユニットを含む膨張した袋になっており、肯定的な証拠によってのみ裏付けられている。 この構造は昆虫の体内の多くの場所にあり、一般に関節や体節を横切って存在し、おそらく運動のための機械受容器として機能しているのであろう。 9273>
スコロフォアの基本構造は、4つの細胞(基底細胞、神経節細胞、鞘細胞、終末細胞)とキャップという細胞外体で鎖を構成しています。 ガングリオンセルから外側に伸びている繊毛は、毛のような突起で、その位置関係から、鎖の両端が相対的に動くと、それに反応してトリガーとして機能する。 鞘細胞はスコロパールを持ち、繊細な繊毛を支持し保護する。 神経節細胞と鞘細胞の周囲には、2種類の細胞(線維細胞およびシュワン細胞)が取り囲んでいる。 神経節細胞は感覚と神経の両方の機能を持ち、自身の線維(軸索)を発信して中枢神経系につながる。
蚊の耳では、スコロフォアは触角につながり、触角軸の振動で刺激される。 軸は振動する空気粒子に反応して振動するため、この耳は速度型である。 触角を音源に向けたときに刺激が最大となり、音の方向がわかるとされる。 オスの蚊は、同種のメスが発する羽音の振動数だけに敏感で、音のする方向に飛んで行き、メスを見つけて交尾をする。 黄熱病のオスの場合、最も効果的な(つまり最もよく聞こえる)周波数は384ヘルツ(1秒間に何回)であることが分かっており、これはこの種のメスのハミングの周波数帯の真ん中である。 蚊とその近縁種以外の昆虫の触角は、おそらく本当の意味での聴覚機能を果たしていないのだろう。