新しいママの約3～8％が産後甲状腺炎を発症すると言われています。 このたび、パロマ・ヘルスのチームに取材し、産後甲状腺炎について、母乳育児の旅にどのような影響を及ぼすのか、また、それを管理するためのいくつかのヒントを学びました。
産後甲状腺炎とは何でしょうか。
甲状腺は首の付け根にある蝶形の腺で、体のエネルギー消費を調節するホルモンを分泌しています。 甲状腺ホルモンの生産が変化すると、体内のほぼすべてのシステムに影響を及ぼします。
産後甲状腺炎は数週間から数ヶ月続くことがあります。 しかし、その症状が新生児を持つストレスや産後の気分障害、つまり「ベビーブルー」と混同されることが多いため、診断が難しいことがあります。
産後甲状腺炎の原因は何でしょうか
科学者は産後甲状腺炎の原因を完全に把握しているわけではありません。 すでに自己免疫性甲状腺疾患の危険性がある人は、産後甲状腺炎を発症しやすいかもしれません。 これらの危険因子には、妊娠前のTPO抗体の存在、1型糖尿病、または甲状腺の問題の個人歴または家族歴が含まれます。
産後甲状腺炎の症状
一般的に、産後甲状腺炎は2段階あります：
- 甲状腺機能亢進症（活動しすぎの甲状腺）と
- 甲状腺機能低下症（活動不足）がそれに続いています。
甲状腺機能亢進症は産後まもなく起こり、不安、イライラ、速い心拍や動悸、原因不明の体重減少、暑さに対する感受性亢進、疲労、震え、不眠などの症状が出ることがあります。
産後数ヶ月の甲状腺機能低下期には、元気がない、寒さに敏感になる、便秘、乾燥肌、体重増加、うつなどの症状が現れます
産後甲状腺炎の診断は？
産後に何か変わった症状が出たら、医療専門家に相談し、甲状腺がどのように機能しているかを知るために血液検査を受けることを考えてみてください。
産後甲状腺炎の治療
結果、あなたの甲状腺レベルが健康な範囲にないことがわかれば、ほとんどすべての人で簡単に治療が可能なのです。 治療はあなたの症状、病歴、年齢、そして重症度によります。
甲状腺機能亢進期には、心拍数を遅らせ、炎症の症状を緩和するためにβブロッカー、プレドニゾン、またはその両方を使った治療が必要になるかもしれません。 甲状腺機能低下期には、甲状腺ホルモン補充薬で甲状腺レベルを最適化することが、通常、症状を最小限に抑える最初のステップとなります。
妊娠に関連した甲状腺機能障害は、出産後ほとんどの女性で正常に戻るため、治療を中止できるかもしれません。
産後甲状腺炎、授乳、および乳汁供給
ほとんどの場合、現在治療中かどうかにかかわらず、産後甲状腺炎でも授乳することができるはずです。 産後甲状腺炎が疑われる場合は、医師に相談し、授乳中であることを必ず伝えて、十分なサポートができるようにしましょう。 医師が検査のために使用することがある放射性ヨウ素は、妊娠中や授乳中には安全ではありません。ですから、評価のために放射性物質を使用するかどうか、検査やスキャンの後、いつ母乳や搾乳を再開しても安全か、医師に必ず聞いてください！
甲状腺の問題で乳汁排出が困難になることがあります。 ですから、もしあなたが少し難しいと感じているのなら、それは全く正常なことですが、助けることができることがあることを知っておいてください。
産後甲状腺炎を持つお母さんが母乳育児と搾乳をしやすくするための情報をいくつか挙げておきます。
- 処方される薬は低用量で、授乳中でも安全に飲めるものであるべきです。 ほとんど母乳を通して赤ちゃんに移行することはありません。 ご希望であれば、授乳が終わってからお薬を飲むこともできます。
- 甲状腺機能亢進症では、乳汁分泌を誘発するのは難しいが、乳汁は過剰に供給されることがあります。 甲状腺機能低下症の段階では、母乳の供給が少なくなることがあります。 どちらの場合も、母乳の排出を助けるために、母乳育児や搾乳のセッションに乳房マッサージや乳房圧迫を加え、排出反射を誘発させるとよいでしょう。 母乳量が少ない場合は、最初だけでなく、授乳セッションの間中マッサージを行いましょう。
- ピトシン点鼻薬は、乳汁分泌反射を助けるホルモンであるオキシトシンの合成バージョンであるため、乳汁分泌を助けるかもしれません。
- 甲状腺の疾患がある場合は、ガラクタゴーグ（フェヌグリークなど）を服用する前に医師に相談してください。
- 母乳育児やポンピングが困難な場合は、母乳供給の確立と維持を指導してくれる授乳コンサルタント（IBCLC）に相談してください。
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